ひとめを気にするのはやめた

在宅で会社員グラフィックデザイナーをしています。 私と、フリーダムな韓国人の夫、またしてもフリーダムで頑固者の息子(3歳)の3人+フリーダムすぎる猫1匹で暮らしております。 私もフリーダムになりたい。

産後の貧血でフラフラになって、白い巨塔に出会った話 私の出産体験記最終回!パート7

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パート6の続きです。

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嵐の後の静けさ

 

赤ちゃんが連れて行かれ改めて周りを見渡すと、ずっとついていてくれた助産師さんと看護師さん、産科の先生のみになっていた。

さっきまであんなに人がいたのに、いつの間にいなくなったのだろう…。

 

さっきまでの人の多さは私の幻覚かと思うほど、一気に分娩室はガランとしていた。

 

先生が会陰切開の縫合をしてくれるようで、麻酔の注射をし、縫ってくれた。

「痛いですか?痛かったら麻酔追加しますが。」

と聞かれたので私は

「痛いです」

と即答した。

「もうちょっとなんだけどな~」

「いや、痛いので麻酔お願いします」

 

さっきまで死ぬほどの痛みに耐えていたのに、こんなちょっとの痛みも我慢できない。

もう痛いのは本当に嫌だったのだ。

 

貧血で瀕死状態

 

縫合が終わり、看護師さんが1人残り、私は暫く横になっていた。

疲れ果てすぎて動ける気がしなかった。

 

しかし、少し休んだら看護師さんが

「じゃあ歩いて部屋に戻りましようか」

と言った。

 

あんまり動かないよりも、少しでも歩いたりしたほうがいいらしい。

 

私は恐る恐る足を床におろし、歩き始めたのだが、結構大丈夫そうだった。

看護師さんにトイレに行くように言われたので、私はトイレに行った。

 

そして便座に座り暫くすると、冷や汗が吹き出してきた。

 

目の前がチカチカして、よく見えない。

 

吐き気もしてきて、立つことができなくなってしまった。

 

私は寝不足の時に無理して動いたりするとよく貧血を起こしていたので、それが貧血だとすぐに分かった。

 

 

私がトイレからなかなか出てこないので、看護師さんが来てくれた。

 

便器は大量の悪露で血まみれ状態、拭くこともままならず、見た目的にはトイレで殺人事件でも起こったような状態になっていた。

 

看護師さんは血圧を計ろうと、私の腕に血圧計を巻こうとしていたのだが、吐き気と悪寒と視界の悪さで限界で、一刻も早く横になりたかった。

私は無意識に血圧計を振り払い、

「早く横になりたいです。早く横になりたいです。」

と言っていた。

 

私は看護師さんに連れられてなんとかトイレを出たものの、もう歩くこともままならず、トイレから一番近くにあった、あの陣痛を耐えたベッドに横になろうとした。

 

そうしたら看護師さんが

 

「あ!!そこはダメ!!」

 

と言うので、私は最後の力を振り絞り、一個先のさっきまで寝ていたベッドまで行き、倒れこんだ。

 

陣痛を耐えたベッドは綺麗に掃除されていた。

この看護師さんが綺麗にしたのだろう。

 

そして今の私の状態ときたら、悪露を拭く事もままならず、股の間からは血が滴っている。

 

まあ確かに、せっかく綺麗にしたのにこの状態で寝られたら困るよなぁ…などと思ったが、その時の私は本当に瀕死状態だったので、掃除なんて後でまたやってくれればいいのに…という感じだった。

 

ベッドに倒れ込むや否や、看護師さんは私の腕にすぐさま血圧計を巻き、血圧を計っていた。

そして

「ああ~これじゃあ辛いですね~」

などと言っていた。

 

いや、数値で見るもの大事だけど、先に私の状態を見てくれよ。

マジで辛かったんだぞ!!!

 

赤ちゃんの容態

 

まあそんなこんなで少し休んでから、なんとか自分で歩いて部屋まで戻った。

さきほどの切迫の部屋とは変わり、まわりの部屋は赤ちゃんを産んだばかりの人たちが、赤ちゃんと一緒に入院しているようだった。

 

私の赤ちゃんはNICUに運ばれているので、側にはいない。

そんな事を配慮されてか、大部屋だけど誰もいない病室に案内された。

 

ベッドに横になると、すぐに私は泥のように眠った。

 

もう辺りはすっかり明るくなっていた。

 

結局母子手帳に記載されている、出産までにかかった時間は「9時間50分」

この時間だけ見ると、初産にしては早い方だと思う。

私の場合は、破水してから時間が経っていたり、赤ちゃんが小さかったりしているので、あまり比較にならないかもしれないが…。

 

肝心の赤ちゃんはその後、NICUに入院する事になったが、生まれた瞬間に肺気胸をおこしてしまったという事だった。

 

要は「オンギャー」と言った瞬間に、肺に穴があいてしまったのだ。

 

はじめて会いに行った時、たくさんの管につながれて保育器に入っている赤ちゃんを見て、ものすごく泣きそうになってしまった。

しかし、徐々に回復し、最初は手術をしなければいけないかもと言われていたのだが、結局自然に穴はふさがり、元気になっていった。

 

赤ちゃんが側にいない私は、自分で母乳を搾乳しなければならないという試練を課せられた。

手動の搾乳器を使って絞ったり、手で絞ったりしなければならない。

 

もう本当に牛になったような気分だった。

むしろ私は生まれて初めて牛を尊敬した。

少し絞るだけであんなに乳が出るなんて、牛様は偉大だ。

 

なるべく3時間ごとに搾乳をした方が良いようで、私は夜中もちゃんと3時間ごとに起きて搾乳していた。

 

白い巨塔

 

その翌々日くらいだったろうか。

なんだか急に病院全体の人が増え始めた。

医師や看護師の数が、前日とは比べものにならないくらい多くなっていた。

 

そう、正月明けだったのだ。

 

私がこの病院で今まで見てきたものは、正月中の休みの間の事で、この人の多さがこの大学病院の本来の姿だったのだ。

研修医らしき若い人もわらわらといる。

 

その日の朝は、なんだか看護師さんも慌ただしくしており、掃除のおばさんも綺麗に掃除をしていた。

いつもなら閉めている病室のトビラも開け放し、なんかいつもと雰囲気が違う。

 

なんかあるのかな?

と特に深く考えてはいなかったのだが、それを見て私は驚愕した。

 

 

 

白い巨塔だった。

 

 

財前教授の総回診だ!!

 

 

あれはドラマなので誇張していると思っていた私は、あのドラマと全く同じ風景を目にしていた。

 

本当にあったんだ、教授の総回診…!!

 

本当に教授らしき人が先頭を歩き、その後ろにゾロゾロと白い人たちがいっぱいついて歩いていた。

 

うわーほんとにあるんだー!!

とちょっとミーハーな気分で見ていたのだが、その軍団が私のところにも来た。

 

あ、私の所にも来るのか…。

看護師さん、言ってくれればいいのに…。

 

私はベッドに座ったまま唖然としていたが、

教授らしきおじさんが

 

「昨日はよく眠れましたか?」

 

と、ものすごく胡散臭い笑顔を浮かべながら聞いてきた。

 

 

 

…はあ!?

 

 

みなさんもお気付きかと思うが、出産したばかりの母親が、よく眠れる筈が無い。

私は赤ちゃんは側にいなかったが、母乳を出す為に夜中も3時間ごとに起きて搾乳している。

 

こいつは何を言っているんだ…?

だいたい、このじいさんは私の状態をどこまで把握しているというのだろう。

 

私は力なく

「ハァ…」

としか言えなかった。

 

なんて不毛なやりとりなんだろう…。

 

 

ちょっとイライラしてしまったが、なかなか普段見る事のできない

 

「本当に邪悪な人のつくり笑い」

 

を生で見る事ができたので、ちょっと得した気分になった。

 

退院

 

その後、私は赤ちゃんより先に退院し、その2週間後に赤ちゃんも無事に退院する事ができた。

 

 

 

息子はもうすぐ4歳になる。

毎日変な踊りを踊っている、元気な男の子だ。

 

出産は本当に突然の事が多すぎていろいろ大変だったが、私はこの経験をしたことにより、かなり価値観が変わったと思う。

そして、この時以上に大変な事なんてたぶんこれから起こらないだろうと思うと、ちょっとやそっとの事では動じなくなった。

母は強しというやつだ。

  

おわりに

 

これで私の出産体験記はおしまいです。

パート7までの長い間読んでくださって本当にありがとうございました!

 

私自身、こんなに長丁場になるとは思っていなかったので、読んでいる方は途中で飽きちゃうかなーと思ったりもしたのですが、なんとか全部書きました。

 

産後の事とかも細かく書くと延々と終わらなそうなので、とりあえず今回はここまでにしておきます笑

 

こんな長くまとまりのない文章、需要あるのか…?と思いましたが、思いの外たくさんの方に読んで頂き、感謝、感謝です!!

 

私はこれを書いた事により、ちょっと忘れかけていた出産時の大変さを思い出し、今の息子が元気に生きている事が本当に奇跡なんだな、と改めて感じる事ができました。

そういう意味でも、書いて本当によかったなーと思っています。

 

私の場合、ちょっと特殊な例なので全然参考にならなかったかもしれませんが、こういう人もいるんだなーくらいに思って頂ければ幸いです。

 

ここまでおつきあい頂き、本当にありがとうございました!!

 

これからもこのブログをよろしくお願いします…!

 

 

 

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